2017年7月20日木曜日

大工

和栗のいえの施工を任された大工さん。設計さんの話によると「当たり」らしい。W建設のモデルハウスを建設する際に彼を指名するくらい信頼してるとか。まあ、施主を安心させるためのリップサービスだとしても嘘はつくまい。

うちが建築請負契約を結んだW建設、その下請けで我が家を施工してくれるO工務店、そのO工務店の依頼で実際に施工するのが大工さん。ってことは大工さんは孫請けってことかな。あんまりわかってないけど現場監督とか施工管理はO工務店のひとっぽい。やっぱあんまりわかってない。

その孫請け大工さんのことを棟梁っていうの?
ホントにぜんぜんわかってない。

大工さんとの初対面は上棟前日の土台敷きのとき。歳は40代半ばくらいか、小柄で痩せた猿顔のお兄さん。その日は日曜日だから誰もいないと思っていたからビックリ。大工さんですか?と尋ねたら愛想よくいい返事。

上棟から数日後に夫婦そろって改めて顔合わせしたときに設計さんからモデルハウスで指名ウンヌンのエピソードが語られた。

建築が始まって何度か現場へ行って気づいたこと。その日たまたま大工さんは不在で、風呂業者がユニットバスの取り付けをしに来ていた。風呂業者と軽くあいさつして建物の中を探索しているとなんか違和感。

なんだろう。2階のLDKになる予定の空間で辺りを見回してみる。ちょっと、キレイ過ぎる?建設中の建物の中って見たことないからイメージだけだけど、もっとこうなんというか作業中感というかやってる最中感というか目下取り組み中感という雰囲気が漂ってるものではないのか。

それが我が家の現場ときたら空間の中央に石膏ボードらしき巨大な板が積まれており、隅っこには麻の袋がぶら下がっていて中には木片がチラホラ。あと大きめの扇風機が置いてあるだけ。床の養生にはオガクズがほとんど落ちてない。この雰囲気は6Sの意識がしっかり根付いた工場の休日のよう。

この日、ぼくが現場にいくことを知っていた人物はいない。仕事帰りに気まぐれに寄った。妻すら知らない。ということはあの大工、毎日作業終わりにキチッと掃除して帰ってるってこった。

これってどうなんだ。当たり前のことなのか。仕事終わりに掃除するのは普通といえば普通。ぼくの職場でも午前の仕事終わりに掃除を実施する。でも建築作業現場だぜ。少し作業を始めたらそこは直ぐにオガクズだらけになるんだぜ。ぼくならするかな?会社のポリシーで上から毎日毎日しつこく言われていたらやるようになるかもしれない。

うん、たぶん、ぼくならやらない。少なくとも自主的には。

そこまで考えたら少し感動。

当たり前かも知れんよ。

大工ならみんなそうなのかも知れんよ。

でもぼくは感動した。でぇくイェー。

これは別の日だけどね。

あとね、例えば棚の取り付け位置が水栓と干渉してるからどこに取り付けるかとか、そういったことは勝手に判断せずに作業を中断して施主や設計さんに確認してくれる。これ、大工が大工なら最悪の場合、勝手に棚に穴開けて水栓通したりするからね。

あと現場の建物内でタバコ吸わない。食べ物食べない。飲み物も飲まない。すべて外でやってる。

急に現場に行っても作業を中断して近くにいてくれる。で、こっちがわかんないことはサッと答えてくれる。

あいさつ当たり前。

大工さんは常識のある普通のひとがいいなぁとか思ってたけど期待を上回るいいひとだった。

まじで「当たり」だったと思う。
今のところ。




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【撮影】和栗のお宅訪問