2017年7月4日火曜日

だれが建てるのか

だれって、そりゃ建築条件付きだからよ。指定の建設会社だがね。ここでは仮にW建設と記す。ちなみにWはwaguriのWで建設会社の頭文字ではない。

W建設は神戸市西部~姫路市あたりを拠点に手ごろな土地を買い占め、4~20区画くらいの分譲地を開発。相場より格安に設定し建築条件付きで売りさばく。W建設の土地はどれもまぁまぁよい立地といえる。駅近の高額な土地は少ないが少し引っ込んだ静かな環境で前面道路は6メートル以上で土地と道路はフラット。37~42坪くらいが多く、延床30坪程度の二階建てを建てた上で普通乗用車2台は駐車できる広さを確保している。

神戸の住宅用地に多いのは急な坂道、車がすれ違えない細い道、高い擁壁、隣家との距離がピタピタの狭小地などなど。そういった売れにくい土地は一切ない。ようは【絶対売れる土地以外は自社で扱わない】ということ。と、思う。

ぼくらも土地探しをしているときは幾度となくW建設の土地にぶつかっては「またこいつらか~」と落胆したものだ。だって条件付きだもん。工務店は自分らで選びたかったからずっと避けてきた。

あるローコストHMで打ち合わせを進めていた時、W建設の土地で条件解除できないか尋ねたことがある。答えは「絶対ムリです」。彼らは絶対に売らないそうだ。つまり絶対売る自信があるということだ。

こういった会社の姿勢を批判するひとたちもいるようだけど、ぼくはそうは思わない。自分たちが自信を持って奨められる土地を足を使って探し出し、住宅を建てやすいように環境を整え、造成し、手ごろな値段で消費者に提供する。すごい企業努力だと思う。ぼくはね、あほだけど、そう思う。

ここまで書くと神戸市西部で土地探しをしたことのある人たちはこの建設会社がどこだかすっかりまるっとわかってしまうとおもうけど気にせず続ける。正直、W建設はインターネットの匿名掲示板などでかなり叩かれている。売れ残った土地に建売住宅を建て、すげぇ格安で売ったりしているからか、【建売業者に毛の生えたもん】と揶揄されるようだ。営業は無知。設計はクソ。クオリティは建売レベル。ぼくらも大筋でそういう印象を持っていた。

では、どうしてぼくらが地元で良い噂のない建設会社で、全国的に気を付けろと警告されるような建築条件付き土地で、契約に至ったのか。思い出しつつ書いてみる。

1.妻の新しい友人がW建設で数年前に自宅を建て、その出来栄えに大変満足していること。これは匿名掲示板のカキコミなんかよりずっと説得力があった。実際に建てたひとの生の声だから。
2.地元で30年以上の実績がある。
3.WEBサイトの施工実績が意外とよかった。
4.土地探しに疲弊しきっちゃってもうここじゃなきゃ他にないよなって諦め。
5.基本的な仕様や構造、住設のグレードなど、噂ほど悪くない。
6.モデルハウスに一目惚れ。
7.中間金がない!つなぎ融資が不要!
8.土地改良費が無料

わぁおっ!結構いっぱいあるじゃん。

特に7番は嬉しかった。建物の代金は引き渡し時の1回のみ。余計なつなぎ融資の手数料なんかが節約できる。

8番はW建設所有の土地に限り、つまり条件付き土地に限っては地盤調査の結果で要改良となっても改良費をW建設が負担するというもの。地盤調査はもちろん専門のまったく別の業者が実施し、こちらが求めれば調査結果も見せてくれた。ん、本当は見せないんだっけ?忘れた。ぼくらは見せてもらった。ってゆうか事前に地盤調査してて改良が必要ないことを確認してから売りに出してるみたいなこと言ってたような。いや、忘れた。その上で着工前にも再度調査するということ。おかげで地盤調査結果にぜんぜんドキドキしなかった。他の施主ブログの人たちはみんなドキドキして調査結果を待ってたのに。

とういうことでW建設に建ててもらうことになった。



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【撮影】和栗のお宅訪問