2017年7月21日金曜日

TVボードとカウンター


TVまわりの配線ゴチャゴチャ問題。新築注文住宅を建てるのであれば誰もがスマートに解決したいところ。我が家もせっかくの注文住宅なのだからあのゴチャゴチャとはどうしても決別したかった。

特に妻が。

いや、ぼくはそんなにこだわりないんだわ。コードもTVの一部っつーか、アレがあってコレがあるわけだから。アレがあってのコレだからね。なのにコレは見たいけどアレは隠したいっていうのはどうだろう。アレに対してあまりにも失礼じゃないか。そんなに嫌わなくてもいいと思う。ダカツじゃあるまいし。ダカツと比べたらアレのほうがぜんぜんマシだよ。ダカツが何かは知らないが。

ぼくの場合、コードは別に見えてもよかった。しかしTVまわりをスッキリさせたいという希望はあった。はっきり言えばあのTVボードなる無粋な奴が昔から気に入らんと思っとった。できればTVボードなんてなければいいと思っとった。

あんなもんはブラウン管時代の名残り。分厚いTVを部屋の隅に置いたらそのまわりがデッドゾーンになるからその厚みの収納置いて帳尻合わせただけってゆうな。薄型TVの時代には不要なんだよ、TVボードみたいなデクノボウは。

せっかくの注文住宅。ぼくらの希望はすべて叶えてしまおう。

まずコードは壁の中にCD管という管を通してその中にコードを這わせばいっちょ上がりっぽい。あのスパゲッティを隠したいという施主は多いっぽい。だから工務店もお茶の子さいさいっぽい。あとはコンセントとCD管の出入り口をTVの裏に設置すればTVまわりにはなにもない状態となる。

うん。いっちょ上がりっぽい。
そして、TVボードを置かなければいい。

 ブルーレイディスクは?ゲームソフトはどこに置くの?

んなもん奥の物置にしまえばいい。たいして広い家でもないんだし。

ブルーレイレコーダーやゲーム機本体は?

それも奥の物置でいい。

遠くない?さすがに遠くない?

大丈夫。インターネットの基地局もそこだからLANケーブルもそこからTVの位置まで壁の中を這ってくる。一緒に通せばいい。

TVが目の前にあるのに?そのTVで観る映画の準備をわざわざ奥の物置まで行ってするの?映写機なの?おまえんち映写機あんの?

あんの。

リモコン届かないけどどうすんの?早送りとか、メニュー選択どうすんの?中継すんの?リモコン電波中継すんの?それがお前の言うスマートな暮らしなの?

・・・リモコン使えないのはダメだぁ。裏の倉庫設置案は廃案で。ということはブルーレイレコーダーやゲーム機本体はTVの近くに置かなければいけない。冷静に考えれば当たり前のことだ。

最近ではスマホですべての家電が操作できますみたいなシステムがあるようだけど、それってなんかバカみたい(個人の見解です)テクノロジーの無駄遣いやわ(個人の見解です)なにがウレシいねん(個人の見解です)休日を自宅で過ごすのになぜかテニスウェアを着てピーチツリーフィズ飲んでるバブル時代のうすら馬鹿オトコなみの滑稽さやわ(だから個人の見解やって)

で、TVは壁掛けするとして、問題はブルーレイレコーダーなどのその他の機器類。それらをどのようにインテリアとしてリビングに調和させるか。TVボードはデカイ収納をもつデクノボウだから気に入らないのであって、ようは天板だけがあればそこに機器類を乗せられる。見た目もスッキリ。

TVボードの天板だけって、そりゃカウンターだわ。間違いねぇ。壁に直接設置するタイプがいい。じゃあどこのどんなカウンターを採用しようか。もちろん、建具でこだわり続けたEIDAIのネイキッドライトだ。間違いねぇ。

EIDAIのカタログを隅から隅まで一言一句漏らさず記憶してるかもしれない妻には既に心当たりがある様子。ちょうどいいのがある、と。

リビングステージ フロートカウンター

これじゃん!まさしくこれじゃん。支柱はなくていいのかな。L字の金具で支えなくていいのかな。人が腰掛けても大丈夫です、と設計さん。へ~とか思いながらカタログを見ると「厚さ60ミリ」だと。6センチ。4枚切りの食パン2枚分。

ぶ厚いなぁ。誰も腰掛ける予定ないしなぁ。これは却下。もっと普通のカウンターがあるはず。

あった。

カウンターでイージーにオーダーできるやつ


これなら厚さ30ミリか36ミリで選べるし、大きさも自由だ。正直安くはなかったけどTVボードが鎮座するリビングと決別するためだ。必要経費だ。色もネイキッドライトで建具との統一感も維持できる。

EIDAIイージーオーダーカウンター
2400ミリ1本
800ミリ2本
合計79,000円也

ちょっとしたTVボードより安上がりかな。工賃込みだし。どうかな。IKEAとかニトリとかでもっと安いTVボードがあるだろうから安くあげようと思えばできるだろうけどカッコよさは段違いだから。

そこ、大事だから。

ともあれ結局、TVボードと同じくらいの奥行き使うけどな。あとはこのカウンターにPanasonicのDIGAとサウンドバーとか載せたら和栗のシンプルAVシステム完成。

新築のタイミングで買い換えた家電はすべてPanasonicだから他の家電もPanasonicのアプリ使ってiPhoneで操作できるね。現代家電のテクノロジー最高。超ウレシい。ピーチツリーフィズ飲みながらiPhone片手に映画観よ。

つっかえ棒は固定金具がつくまで
 
シンプルに3本だけね。ビシャー!ビシャー!ビシャー!って。


2017年6月24日 カウンター設置完了




2017年7月20日木曜日

大工

和栗のいえの施工を任された大工さん。設計さんの話によると「当たり」らしい。W建設のモデルハウスを建設する際に彼を指名するくらい信頼してるとか。まあ、施主を安心させるためのリップサービスだとしても嘘はつくまい。

うちが建築請負契約を結んだW建設、その下請けで我が家を施工してくれるO工務店、そのO工務店の依頼で実際に施工するのが大工さん。ってことは大工さんは孫請けってことかな。あんまりわかってないけど現場監督とか施工管理はO工務店のひとっぽい。やっぱあんまりわかってない。

その孫請け大工さんのことを棟梁っていうの?
ホントにぜんぜんわかってない。

大工さんとの初対面は上棟前日の土台敷きのとき。歳は40代半ばくらいか、小柄で痩せた猿顔のお兄さん。その日は日曜日だから誰もいないと思っていたからビックリ。大工さんですか?と尋ねたら愛想よくいい返事。

上棟から数日後に夫婦そろって改めて顔合わせしたときに設計さんからモデルハウスで指名ウンヌンのエピソードが語られた。

建築が始まって何度か現場へ行って気づいたこと。その日たまたま大工さんは不在で、風呂業者がユニットバスの取り付けをしに来ていた。風呂業者と軽くあいさつして建物の中を探索しているとなんか違和感。

なんだろう。2階のLDKになる予定の空間で辺りを見回してみる。ちょっと、キレイ過ぎる?建設中の建物の中って見たことないからイメージだけだけど、もっとこうなんというか作業中感というかやってる最中感というか目下取り組み中感という雰囲気が漂ってるものではないのか。

それが我が家の現場ときたら空間の中央に石膏ボードらしき巨大な板が積まれており、隅っこには麻の袋がぶら下がっていて中には木片がチラホラ。あと大きめの扇風機が置いてあるだけ。床の養生にはオガクズがほとんど落ちてない。この雰囲気は6Sの意識がしっかり根付いた工場の休日のよう。

この日、ぼくが現場にいくことを知っていた人物はいない。仕事帰りに気まぐれに寄った。妻すら知らない。ということはあの大工、毎日作業終わりにキチッと掃除して帰ってるってこった。

これってどうなんだ。当たり前のことなのか。仕事終わりに掃除するのは普通といえば普通。ぼくの職場でも午前の仕事終わりに掃除を実施する。でも建築作業現場だぜ。少し作業を始めたらそこは直ぐにオガクズだらけになるんだぜ。ぼくならするかな?会社のポリシーで上から毎日毎日しつこく言われていたらやるようになるかもしれない。

うん、たぶん、ぼくならやらない。少なくとも自主的には。

そこまで考えたら少し感動。

当たり前かも知れんよ。

大工ならみんなそうなのかも知れんよ。

でもぼくは感動した。でぇくイェー。

これは別の日だけどね。

あとね、例えば棚の取り付け位置が水栓と干渉してるからどこに取り付けるかとか、そういったことは勝手に判断せずに作業を中断して施主や設計さんに確認してくれる。これ、大工が大工なら最悪の場合、勝手に棚に穴開けて水栓通したりするからね。

あと現場の建物内でタバコ吸わない。食べ物食べない。飲み物も飲まない。すべて外でやってる。

急に現場に行っても作業を中断して近くにいてくれる。で、こっちがわかんないことはサッと答えてくれる。

あいさつ当たり前。

大工さんは常識のある普通のひとがいいなぁとか思ってたけど期待を上回るいいひとだった。

まじで「当たり」だったと思う。
今のところ。




2017年7月19日水曜日

こだわり建具~巾木

窓枠をクリエペールの毒牙から守り切った妻は次のターゲットに巾木と呼ばれる超マニアックな部材を選んだ。

もうね、巾木なんてホントどうでもいいと、ぼくなんかは思ってまうけどね。世の中には巾木そのものをなくしたいと、そのほうがスタイリッシュだと、考える人もいるみたい。

けどなんつうの、ぼくってあれじゃん。縁フェチっちゅうか、枠フェチっちゅうか、周囲を濃い色でフチ取るのが大好き。塗り絵なんかは一度線の上を濃い色でギューッと縁取ってから中身を同じ色で淡くサラサラと塗るタイプだから。あとツートン好き。子供のころはマークⅡのバンに憧れてて、いつかボディの真ん中に横方向の太い木目ラインの入った車に乗ると決めていた。いまでもたまにそうゆう車を見かけるとワクワクする。売ってても買わんけど。

で、巾木。最初に設計さんが提案してくれたのが神谷のシンプル巾木。

神谷コーポレーションのシンプル巾木

我が家にスタイリッシュな巾木を!と願う施主の希望をほどよく叶えてくれるっぽい名品。多くの施主が採用しているみたい。高さ30ミリでスタイリッシュ。らしい。従来の巾木は倍くらいあんのかな。現住の団地は60ミリくらいある薄いビニールみたいなやつ。

この巾木、設計さんからは「白でいいっすよね」って色の確認しかなかったけど勝手にシンプル巾木が採用されてた。もちろん差額なし。しかし後になって内装の雰囲気を和風に振り切ったほうがいいねってはなしになって、その時に壁紙をアイボリーというかベージュというかクリーム色っぽい感じの土っぽいというか和風の塗り壁っぽい感じの生成(キナリ)な色合いにしようということになった。

そこで気になるのが巾木の色。床はEIDAIの里床、紺鼠色。

EIDAIのWEBサイトより

かなり黒いやんな。これに白い巾木がきて、壁は生成。これは変だと妻。たしかに変。どうしよう。きっと妻は巾木もネイキッドライトにしたがっている。ネイキッドライトなら生成な壁紙とも合いそうだ。けど、どうしよう。あんのかな。ネイキッドライトの巾木なんて。どうかな。どうかな。

あるんやん。

あった。高さは35ミリとシンプル巾木より少し大きいけど十分スタイリッシュかと。厚みの7ミリとのバランスを考慮するとこっちの方がスタイリッシュかも。

ってかさっきからスタイリッシュスタイリッシュって何度も書いてるけど別にスタイリッシュな家にしようなんてこれっぽちも思ってなくてじゃあなんでスタイリッシュスタイリッシュ書いてるかというとスタイリッシュなヴィジュアルというのは我が家のコンセプトであるモダンジャパニズムな和栗のいえの「モダン」枠を担う重要なスパイスになってることはこの巾木を見ればすぐにわかることだからいちいち説明しない。って説明しときゃいいかな。

こうしてまたもや妻のこだわりによって、念願のネイキッドライトハウスを手に入れる日がぐぐっと近づいた。




2017年7月18日火曜日

こだわり建具~ドアと窓枠

建具が決まったことで、半ば満足してしまった感のある間抜けな亭主。しかし、妻のこだわりはここからさらに過熱していく。

室内ドアが決まると素早くカタログの関連ページを隅々までチェック。ドアに関する小物のデザインや使い勝手を調べる。

まずドアハンドル。これは最初から希望のタイプがあったようだ。プッシュプルタイプである。標準のレバーハンドルで別にいいじゃんとも思うしもっと言えばぼくはもう少しレトロなデザインが好きだからマットシルバーのチョイごついのが好みだったりすることは今ここで初めて告白する。

つまり当然のことながら我が家ではすべての室内ドアでプッシュプルタイプのドアハンドルが採用された。

プッシュプルタイプ


次はドアストッパー。

標準のドアストッパー


確かにこれはあんまりだわ。てことで変更。


マグネットドアストッパー

本当はカワジュンとかで選んでもよかったんだけどこれのクロームならいいかなと。クローム以外は樹脂感が残念すぎる。

次は窓枠。普通は窓サッシを選んだ時にそのメーカーから選ぶ。サッシ内装色、外装色、窓枠はセットだと思ってた。外装色はシャイングレー。内装色はプレシャスホワイト。そして、窓枠はクリエペール。

でたー。クリエペール。だってネイキッドライトの建具に合わせるならクリエペール一択だもん。それしかないもん。そう、思ってた。が、クリエペールが大嫌いな妻は違った。

サッシはしゃーない。でも窓枠は替えられるやろ。

なんとしてもネイキッドライトにする気だ。そんなことができるのか。そもそもEIDAIが窓枠なんて作っているのか。それすら分からないままわざわざEIDAIに電話して取り寄せた建具が載っているカタログを隅から隅まで調査する妻。

そして見つけた。

プレカット窓枠セット


さっそく工務店に連絡してEIDAIの窓枠が使えるか確認。使えるみたい。もちろん差額なし。妻の見事なファインプレーが出たところで次回につづく。




2017年7月17日月曜日

和栗の建具

建具の定義がようわからんのだけど、たぶんドアとか扉とか戸とか巾木とか回り縁とかドア枠とかかな。和室なら障子とか床の間とか襖とか見せる柱とかもそれにあたるかも。やっぱようわからん。

我が家の場合、妻のこだわりでとにかく統一感が最優先。色味や柄がチグハグにならないように、建具の各パーツを慎重に選択する必要がある。

統一感をだすのに最も手っ取り早いのはメーカー、シリーズ、ブランドで統一させること。建具だけならこれだけで統一感は持たせられる。しかし我が家のこだわりは建具だけにとどまらない。妻の要望を満足させるにはキッチンや風呂や洗面化粧台などの住宅設備、窓サッシや窓枠、さらには家電のデザインまで統一したいところ。

これがまあまあ難渋した。例えばLIXILのクリエシリーズで統一すればいとも簡単にクリアできる。建具、サッシ、住設に至るまですべてLIXILを採用すればクリエカラーで統一できる。でもクリエシリーズって万人ウケする無難なカラーしかないのね。どうも地味というか建売臭がする(個人の見解です)というか、できれば避けたいところ。

そこでぼくらが目をつけたのがPanasonicのベリティス。ベリティスはLIXILのクリエシリーズと同じで、建具や造り付けの家具、住設、フローリングなどをPanasonicで揃えれば同じ柄と色で統一できる。そしてクリエカラーよりぼくらの好みに近いテイストの木目。ユニットバスを選ぶ際に決め手となったパネルの柄、メープルがそのベリティスカラーのひとつだった。

ユニットバス、キッチン、洗面化粧台、建具、そしてフローリング。すべてをベリティスのメープル柄で揃えればそりゃあもうPana Homeで建てるよりうちらのほうがパナホームだろ。

W建設は完全自由設計だから基本的に何でも選べる。一応標準の設定はあるが予算の許す限り自由。住設はすべてPanasonicが標準で選べるから楽だ。ベリティスの色柄は差額が発生するものもあるが気になる程ではない。標準の設定がないのは建具、造り付け家具、フローリング。これらも採用するのはぜんぜん可能。W建設の仕入れ値次第で差額が発生するものもあれば発生しないものもある。見積り次第。

なんだけど、まあ安いわけないわな。うちはTVボードを置かずにLDKの壁にどデカイカウンターを何枚か付けてそれにAV機器を集約させる計画だからベリティスでそんなカウンター作ったら金がいくらあっても足らんわ。フローリングも高いし、建具もチリツモでえらい金額になるのは目に見えている。あとベリティスのフローリングはやっぱり和風にならない。

ともあれ、フローリングが決まらなければ統一感ウンヌンの話もできやしねぇ。フローリングをどうにか決めないと。

このタイミングで設計さんから出されたのが前の記事にも登場したアノ写真。


EIDAIの建具系カタログより


このカタログ写真の雰囲気に一目惚れしたぼくは建具もこのまま採用したいと思った。その情報はこの写真の隅に小さく書かれていた。

ネイキッドライト

EIDAIの建具や造作カウンターなど、様々な設備に設定のある色柄だった。もうこれしかない。我が家の建具は、ネイキッドライトで統一する。

建具はネイキッドライトに決定したが、こうなると住設をどうするか。この時点で住設のすべてをPanasonicで統一するイメージが出来上がってしまっていた。と、いうことはPanasonicの住設に設定のある色柄の中からネイキッドライトに近いものを探すのが手っ取り早い。

ネイキッドライトのサンプルを持ってPanasonicのショウルームへ。慎重に比較した結果、ベリティスのオークがかなり近いことがわかった。

こうしてキッチン「ラクシーナ」と洗面化粧台「シーライン」のパネルをオーク柄に。ユニットバス「オフローラ」だけはオーク柄がないためもともと予定していたメープル柄を採用することになった。


キッチン・ベリティスのオーク柄


ドア・EIDAIネイキッドライト


うん。そっくり。



2017年7月16日日曜日

和栗の床

床はその家の雰囲気を作るうえでもっとも重要な要素と言える。だいたいは工務店で標準とされるフローリングの中から色味や柄で選ぶことになるのかな。どうかな。こだわりのある人なら多少値が張っても希望の樹種の無垢フローリングを採用するそうな。

どんな家を建てようかと思案していたちょうど一年前、神戸市北区に里山住宅博なる催しがあることを知り、夫婦でお出かけがてら行ってみることに。




そこは兵庫県内に拠点をおく20くらいの工務店が一堂に会し、それぞれが設計した里山付きの住宅を建てて一定期間住宅の博覧会的な形でモデルハウスのように一般公開するというもの。里山付きってただの土手だけどその向こうには市街化調整区域が広がっているから素敵な景色も手に入る。

里山住宅というだけあってどの家も自然素材をふんだんに使った現代的和風建築の様相を呈している。ぼくが家を建てようと決意したときからずっと憧れていた雰囲気にとても近い。

中でもぼくが1番惹かれていた住宅はある設計事務所の建築で現在我が家を建てているW建設と同じグループであり、W建設で家を建てるとその事務所の設計士が設計することになる。うちの場合はもともとその事務所の設計士だったひとがW建設に異動になって、我が家の設計を担当してもらうことになった。

そんな里山付き住宅。できるだけ自然素材で家を作るというのがコンセプトであるため、どの住宅の床材も無垢フローリング。やたら杉の無垢材。この上を靴下で歩いたときの気持ちいいこと!もう靴下も羞恥心もモラルも自制心もすべて脱ぎ捨てて裸足で駆け回りたいわ。

少し脱線するけど、この住宅博に行ったのは一年前の8月。とても暑い日で客もスタッフもみんな汗だく。そんななかちょっとガタイのいいヒゲ面の中年オヤジが裸足で無垢フローリングの上を歩いている場面に遭遇。入り口に靴下用意してあるのに。履いてくださいって注意書きされてるのに。

ってかなんでおっさんが靴下履いてないの?どうしておっさんがサンダルでお出かけしてんの?有事の際に力一杯ダッシュできない履き物で自宅から半径150メートル以上離れられるやつが理解できない。緊張感ないわ。怖いひとに絡まれたらどう対処するの?いやそれより床!汚ねぇよおっさん。ここの住宅は既に買い手が決まってたりして引き渡し前の内覧会的な要素もある。せっかくの無垢フローリングがおっさんの脂ぎった足に汚されるなんて。工務店側が引き渡し前にフローリングをヤスリがけ、もっと言えばカンナがけしてくれることを願ってやまない。

で、我が家のフローリング。これだけ憧れていたのだから当然、無垢フローリングを熱望していた。W建設の標準フローリングはもともとグレードが高いから、節ありの杉ならわずかな差額での施工も可能だという。が、我が家はW建設標準の床暖房を採用している。床暖房対応の無垢床材。これが非常に高い。自分でもいろいろ探してみたけど差額は大きいだろうなと。妻は無垢材のメンテナンスに不安があるみたいであまり積極的ではないし、ぼくとしてもその辺の不安はある。

そこで、和風の床材でなんかいいのないかなーと探していたらいいの見つけた。PanasonicのアーキスペックフロアーA スギ柄。ビジュアルは本当にキレイなスギ柄。さっそくショウルームへ現物を見に行く。

Panasonic公式ウェブサイトより


現物も写真どおりリアルな仕上がりで好感触。が、肌触りはスルッとしすぎてるかな。照明の反射も強くてテカテカしてる。うーん。パッと見だけかな。一応見積りとってみる。結果、差額が約70万くらい。却下。設計さんも現物確認してくれたみたいで「結構テカテカしてましたねw」だと。うんうん、してた。

さてどうしようと考えるがこの頃いろいろと他にも仕様決めしてる最中で「他にもやりたいことあるし床にそんな予算割けないよね」という空気がぼくと妻のあいだで静かに旋風を巻き起こしていた。標準の床ってどんなんあったっけ。

W建設標準の床は下記のとおり
LIXIL ラシッサDフロアー
WOODONE コンビットグラードプラス
朝日ウッドテック ライブナチュラル
EIDAI 銘樹プレシャスセレクション
EIDAI 里床

ライブナチュラルはレオハウスの標準と同じだったからなんか避けたい。コンビットと銘樹はちょっと安っぽい。いやそれぞれすごくいいんだけどさんざん無垢フローリング見てきたからどうにもこうにもコレだ!と決断できない。

設計さんのオススメはEIDAIの里床。ぼくらがこれならいいかなって思うのはDフロア。

とりあえずLIXILのショールームへ。工務店のサンプルより大きなサンプルを見て触って並べて。ぼくらはDフロアがたいそう気に入った。なんちゃらfeelってゆう木肌の感触も抜群だと思った。見た目も美しい。リアル。新居のフローリングとして申しブンない。でもね、洋風。すべての柄が、木目が、色合いが、樹種そのものが洋風。どう考えても我が家に合わない。また振り出し。

床に悩み過ぎて憔悴しきったぼくらを見た里床推しの設計さんが言った。

里床なら和風にも合いますし、とても綺麗ですよ。これ、以前は床暖房非対応だったんです。それくらい無垢に近い特性を持ってるってことです。最近になって改良が進んで床暖房にも対応するようになったんです。

紺鼠色。黒じゃなくて紺なん?


そうは言ってもなー。なんか里床って少し古臭い感じするし、他のフローリングが150ミリ幅なのに里床は100ミリだったりするし、ぼく的には紺鼠色だったらいい気もするけどほとんど真っ黒だから妻は好きじゃないだろうな。建具の色や壁紙も合わせずら・・・

設計さん「こんな感じで・・・」

EIDAIカタログより


あ、これ、コレにします。

ということで、我が家の床はEIDAIの里床、紺鼠色に決定。栗の突き板だから和栗のいえにぴったり。突き板ならではの色合いも良い。無垢フローリングでこんな塗装、もったいなくて出来ないよな。
建具もこのカタログで使われているEIDAIのネイキッドライト色に統一することになった。

あー長かった。この記事書くの。





2017年7月15日土曜日

断熱材と床暖房

W建設の断熱材はアクアプラス。吹付け発泡ウレタンフォームのアクアフォームと天井遮熱シートのアクエアートップをプラスしたハイブリッド断熱工法。らしい。発泡ウレタンフォーム単体でアクアプラスかな?わからん。とにかくそうゆうヤツ。

天井はアクアフォーム70ミリ+アクエアートップ、壁はアクアフォーム75ミリ、床はグラスウール80ミリ。ほか、浴室は基礎断熱と内壁にグラスウールが施工されていた。以上がW建設の標準仕様。

オプションで天井アクアフォームの厚さ2倍、床断熱をグラスウールからアクアフォームへ変更と見積りしてたけど減額調整であえなく断念。金額はどちらも12万くらいだったかと。天井だけでもオプションしようかとも思ったけど設計さんの「住み心地はあまり変わらないかと・・」の一言が背中を押して断念。

もこもこ

断熱材はグラスウールでなければいい。という夫婦の共通認識。外断熱の良さは創建の営業さんに教えてもらった。吹付け発泡ウレタンフォームの良さは関住の営業さんに教えてもらった。グラスウールの悪さは・・・いろんなところでボロクソ言われてた。いやね、結局は施工が大事ってのはわかる。硬質ウレタンボードだろうが吹付け発泡ウレタンだろうが施工がきちんとされてなければ意味がない。それはわかる。

「逆にグラスウールでも施工がきちんとされていれば断熱性能に問題はない。」

これはどうだろう。あの薄いビニールにホチキスで壁に張り付ける方法を採用してる以上、剥がれませんか。近い将来。どれだけきちんと施工されてても、剥がれませんか。どうですか。どう考えても剥がれる未来しか予想できない。と、グラスウールを軽くdisってみた。よくわかってないくせにな。

ともあれ、W断熱とかいろいろ知識を植え込まれたりしたけど我が街神戸ではオーバースペックかなと。吹付け発泡ウレタンフォームがちょうどいいかなと。これが標準の断熱材だったのはよかったと思う。


ずぬーん


ちょっと薄いところがある気がするけど柱が105ミリだから工務店の標準厚さ75ミリはクリアしてんのかな。はみ出た部分は削ってるみたいだけど、どうせなら全面柱からはみ出さして全面スパッと削ってくれたらいいのに。

パッと見キッチンかとおもうよな

神戸は瀬戸内海に面した比較的温暖な地域。だから冬の寒さ対策より夏の暑さ対策の方が重要と考える。そのための断熱材。そのためのペアガラス。そのための屋根裏空間。そう、我々にポカポカ設備は必要ないのだ。ところで上の写真。床に貼ってある黒い枠の養生。この記事のタイトルで既にネタバレしてるけど床暖房が入っている。

標準だからね。

これはオール電化かガス仕様かってゆう話題にも関わってくるんだけど、要はガス仕様なら床暖房が無料で付いてくるってゆう大阪ガスと工務店のズブズブな関係が大胆にもフルオープン過ぎて施主の判断力をよろしく破壊してくれる。工務店の説明ではオール電化=エコキュートも標準だからガス仕様だとエコキュートが要らないぶん安アガリということで代わりに床暖房入れてるって話。

とはいえ、我が家はハナからガス仕様に傾いていたから床暖房は本当にオマケ。どうしてガス仕様がいいかというと、エコキュートがなんかイヤだから。何がイヤかというと、お湯切れでもなく、深夜の低周波騒音問題でもなく、貯湯タンクが汚くなるから。だって電気ポットと同じじゃないか。定期的な洗浄作業にお金と手間がかかるし。

だいたい深夜に温めたお湯を12時間以上経ってからわざわざ水でぬるくしてお風呂に使うってゆうシステムがエコで効率的でスマートなわけないじゃないか。イチ住宅レベルでの光熱費は安くなるかもしれん。けどその安い深夜電力を創り出すのに原発が必要・・・というか原発が深夜に作ってる電力を有効利用するために造られたシステムがオール電化でありエコキュートなわけで、ってか別に原発反対とかいうつもりもないんだけどとにかくエコキュートはポリシーが合わないのだ。お湯は使いたい時に使いたいだけ使いたい量を使いたい温度に沸かすのがいい。

あと、ガス仕様でもキッチンだけはIHにしようかなと思った。ぼくらはとにかく暑いのが嫌だから。でもガス仕様でキッチンをIHにすると余分にお金がかかるらしい。オール電化でIHは無料なのにね。少し複雑な事情があってそんな変な状況になってるらしい。大人の事情ってやつ。

はなしを床暖房に戻すと、W建設の標準床暖房は1フロア3ヶ所のみ。うちはLDKが2階だから2階で3ヶ所使う。まずはリビング全体に張る。リビングはダイニングとつながってるけど床暖房パネル的にはダイニングとリビングの2ヶ所って扱いになるから残り1ヶ所。ぼくは密かにキッチンに張りたいと思っていたけど妻が「畳コーナーでポカポカしながらゴロゴロしたい」と言ったため最後の床暖房は畳コーナーへ。

畳はフローリングみたいに冷たくならないだろうとツッコミたかったけどツッコミが大ゲンカに発展する可能性を危惧してここは黙っていることがぼくらの家づくりを成功させるための重要なプロセスだと信じてる。

床暖房対応の畳がちょっと高価だったけどね。




【撮影】和栗のお宅訪問